北はサハリンから南は南シナ海まで幅広いです。
産卵期は南日本では冬から春にかけての3ヶ月で、北日本では春から夏にかけての2ヶ月間と言われています。
産卵期を迎えたメスは、毎日あるいは数日に1回の割合で産卵し、1回約5万粒の卵を産みます。
卵は海中を漂う分離浮性卵というもので、水温によって違いますが2〜4日で孵化します。
孵化直後のヒラメの仔魚は全長3ミリくらいで、残っている卵黄を吸収し尽くすと、海中を漂いながら小さな動物性プランクトンを食べて成長します。
3〜4日後には、他の魚と同じように背中を上にして泳ぎ、目は左右について親とまったく似ていません。
体長5ミリになるとヒラメの特徴である「変態」が始まります。
形態時には「左ヒラメ右カレイ」と言われ、体長1cm程度に成長するころには右目が左側へ移動を始め、1.3cmになるころには海底にへばりつく生活「底着」を始めます。
いわゆる「海底の忍者」としての生活が始まります。
「底着」したヒラメは、幼年期を比較的浅い波の静かな港内や内湾部の入り江などで過ごし、成長するにつれて外海の水深の深いところへと移動し、成魚となるとそのおもな生息域が水深100mから200mまでの大陸棚全域となります。
特徴として海底では、両目のある体の左側を上に向けて生活しています。
カレイ類に比べて口が大きく、歯も1 つ1 つが大きく鋭く、指を噛まれると非常に危険です。
沿岸の砂泥地を好み夜活動しています。
昼はよく砂泥中に身を潜め頭だけ出していますが、砂に潜らない場合は体の色を海底と同じ色になります。
主に海底に住む小魚、貝類、ゴカイ類を食べています。
資源保護のため、ある大きさに達しない個体は再放流したり、稚魚の放流も行われています。
放流したヒラメは成長しても腹側の黒い紋様が消えず、パンダビラメと呼ばれます。
パンダビラメは食味において天然ものとほとんど差はありませんが、市場では安値で取引されているようです。
最近では技術が発達して黒い紋章のない裏側の白いヒラメも作られるようになりました。
新潟県水産海洋研究所
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